ITコストの削減事例9選|RPA・クラウド移行による事例を一挙紹介
「IT投資は年々増え続けているのに、経営層からはコスト削減を強く求められている」
「必要なシステムやセキュリティを削るわけにはいかず、どこから手をつけるべきかわからない」
こうした悩みを抱えている情シス担当者や経営者は多いのではないでしょうか。ただ費用を削るだけでは、業務の質やセキュリティのレベルを下げかねません。
成果を出している企業は、業務効率化やDX(デジタルトランスフォーメーション)推進と組み合わせながら、無駄を省いて投資先を最適化するという考え方で取り組んでいます。
本記事では、クラウド移行やRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)導入、IT投資評価フレームワークの構築など、他社が実際に取り組んだ「ITコスト削減の成功事例」を厳選してご紹介します。
さらに、事例から読み解く成功のポイントや、自社のITコスト最適化を強力にサポートする「IT with」の具体策も解説しますので、ぜひ参考にしてください。
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本記事では、他社の一般的なITコスト削減事例を7つ、PSソリューションズ・ソフトバンクグループ企業による事例を2つ、合計9つの事例をご紹介します。前半では業種を問わず参考にできるアプローチを、後半ではIT withの実践事例をお伝えします。
ITコスト削減の成功事例

まずは、クラウド移行やRPA導入、AI活用などによってITコストの削減に成功した企業の事例を7つご紹介します。自社の状況と重なるケースがないか、ぜひチェックしてみてください。
1. クラウド移行によるテナント管理システムの刷新と運用コスト削減
ある大手商業施設の運営企業では、老朽化したテナント管理システムの維持に多額のコストがかかっていました。物理サーバーの保守費用に加え、法改正のたびに発生するシステム改修費用が情シス部門の大きな負担でした。
同社はクラウド型サービスへの刷新を決断し、物理サーバーの維持管理費と運用工数を削減。法改正への対応もクラウド側で自動的に行われるようになり、改修コストの大幅な圧縮に成功しています。
2. 基幹システムのAWS移行と運用標準化による基盤コスト30%削減
ある大手電機メーカーでは、既存の基幹システム(SAP ECC 6.0)のサポート期限が迫り、拡張性とグローバル標準化が急務でした。
同社は基幹システムを「SAP S/4HANA」(SAPの次世代基幹業務システム)へ刷新し、AWS環境へ移行。AWSのマネージドサービスを駆使して運用を標準化・集約した結果、システム基盤コストの30%削減を達成しています。コスト削減と将来への投資を両立した好例です。
3. クラウド移行後のリソース最適化による過剰スペックの是正とコスト削減
ある製薬関連企業では、基幹システムをAWSへ移行した後、移行前に「5年先のピーク時」を想定して設計したサーバースペックが実際の利用状況に対して過剰だったことが判明しました。
同社は実際の使用量データを分析し、サーバーリソースを適正なサイズへ段階的に見直すリサイジングを継続的に実施。過剰に確保していたリソースを削減することで、クラウド利用料金の最適化を実現しています。
4. RPA導入によるバックオフィス業務の自動化と大幅な工数削減
ある大手金融機関では、コンプライアンス関連の処理や各種データの照合作業など、定型化されたバックオフィス業務に多くの人手が割かれていました。
同行はRPAを本格導入し、約2,000もの業務を対象に定型的な事務処理を自動化しました。2023年度までに約9,500人分の業務量削減を計画し、削減された時間を高度な判断を要する業務に振り向けることが可能になっています。
5. AIによる配送ルート最適化で年間約12億円の燃料費と人件費を削減
ある大手物流企業では、ドライバーの経験と勘に頼ったルート設計により、無駄な走行距離や稼働時間が生じていたことが長年の経営課題でした。
同社は配送ルートを最適化するAIを導入し、走行距離と稼働時間の短縮に成功。燃料費やドライバーの人件費を年間で約12億円削減するという大きな成果を上げています。
6. IT投資評価フレームワークの構築による投資の可視化と無駄の削減
ある大手精密機器メーカーでは、グローバル展開の加速にともないITコストが増大していました。部門や地域ごとにIT投資の評価基準がバラバラで、全社的な戦略的投資判断ができていなかったのです。
同社は約6カ月で「IT投資ポートフォリオ評価フレームワーク」を構築し、投資案件を4つに分類して点数化する仕組みを導入しました。国内外のITコストが可視化され、無駄な投資の削減に成功しています。
7. システムを活用した製造工程の作業分析による人件費15%と外注費50%削減
ある中堅製造企業では、経営危機を乗り越えるために製造ラインの徹底した効率化が急務でした。
同社は製造工程の作業を映像で記録・分析するシステムを導入し、データに基づいた人員配置の最適化を実施。1年間で31名分の省人化を実現し、人件費を15%削減しました。
さらにデータ解析に基づきラインを集約して内製化を進めた結果、外注加工費を50%削減することにも成功しています。
ここまで紹介した事例のように、ITコスト削減の成功パターンはさまざまです。一方で、中小・中堅企業では「そもそも情シス人材の採用コストが高い」「属人化しやすい」「繁閑差があり固定費が重い」といった、事例だけでは解決しにくい構造的な課題を抱えているケースも少なくありません。
ホワイトペーパー「IT部門のコスト削減方法を事例を交えて紹介」では、こうした課題の整理方法に加え、正社員採用と外部活用のコスト比較試算、固定費の変動費化の考え方、実際の支援事例を掲載しています。
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ITコスト削減を最大化したPSソリューションズによる事例

ここからは、PSソリューションズおよびソフトバンクグループ企業の取り組みによるコスト削減事例を2つご紹介します。
8. RPA導入による大規模な工数削減
ソフトバンク株式会社では、自社開発の「Velox RPA」を社内に導入し、年間で約534万時間という膨大な業務時間の削減を実現しました。主要なRPAツールから「Velox RPA」へ完全移行した結果、ライセンス費用を抑えられただけでなく、誰でも使いやすい操作性によって開発・サポートにかかるコストも圧縮されています。
具体的な業務改善の実績は目覚ましいものがあります。たとえば、支払処理業務では月間6時間の作業が1時間に短縮され、所要時間は6分の1になりました。債権管理業務でも1回あたり20分かかっていた作業が2分に短縮され、10分の1の時間で完了しています。
「Velox RPA」はExcel上でプルダウンからアクションを選択するだけでロボットを作成できるため、プログラミングの知識がなくても現場主導で自動化を進められる点が強みです。約4,000ユーザー、約18,000ロボットという社内実績は、ツールの実用性を裏付けています。
9. キッティング業務の劇的な時間短縮
他社の事例では、PCのキッティング(初期設定)業務をIT withにアウトソースすることで、作業時間を50%以上削減しました。
キッティング業務は、新入社員の入社時期や機器の入れ替えタイミングに集中して発生する傾向があります。自社の情シス担当者だけで対応しようとすると、繁忙期にほかの業務が滞ってしまうリスクが高まります。同社ではアウトソーシングの活用により、情シス担当者が本来取り組むべきコア業務に集中できる環境を整えることに成功しました。
キッティングは、OSのインストールやセキュリティ設定、業務アプリケーションの導入、ネットワーク接続確認など、1台あたり数時間を要する作業です。年度初めに数十〜数百台のPCを一斉にセットアップする必要がある企業にとって、この業務負荷は無視できません。IT withのキッティング代行サービスは、検証済みの手順書に基づいて効率的に作業を行うため、品質を担保しながらスピーディな納品が可能です。
IT withが提案するコスト削減のプラン例

PSソリューションズの「IT with」が提供するコスト削減プランの概要をご紹介します。
1. IT資産管理による無駄なライセンスの特定
SaaSやデバイスの利用状況をリアルタイムで一元管理・可視化し、退職者の放置アカウントや重複ライセンスなどの見過ごされていた無駄を正確に特定します。
2. AIチャットボットによる問い合わせ対応の効率化
24時間365日対応の生成AIチャットボットが社内マニュアルを学習して即時回答。複雑なトラブルは専門スタッフが引き継ぐハイブリッド型の体制で、情シス担当者の工数を大幅に削減します。
3. 情シス業務の変動費化
「with IT業務支援」のタイムチャージ制を活用すれば、情シスの人件費を「必要な業務を必要な時間だけ依頼する」変動費へと転換できます。
4. Velox RPAを活用した定型業務の自動化と内製化
プログラミング不要でExcel上からロボットを作成できるため、現場主導で業務効率化を内製で実現できます。1端末1ライセンスからスモールスタートが可能です。
中小・中堅企業が直面する「情シスコスト」の構造的な課題
本記事で紹介した事例は、いずれもITコスト削減の有力なアプローチです。しかし、中小・中堅企業の現場では、事例を参考にしようにも、そもそもの情シス体制に起因する課題に悩まされるケースも少なくありません。
たとえば、以下のような構造的な課題です。
・情シス人材の採用コストが高い
正社員1名を採用する場合、採用費・人件費・社会保険料を合わせると初年度だけで数百万円規模の投資が必要になります。
・属人化しやすい
ひとり情シスの環境では、特定の担当者に業務が集中し、その人が不在になると運用が止まるリスクを常に抱えています。
・繁閑差があり、固定費が重くなりやすい
新入社員の入社時期やシステム導入のタイミングで業務量は大きく変動しますが、正社員の人件費は一定です。
こうした課題に対して、「採用ではなく外部活用」「固定費ではなく変動費化」という発想でコスト構造を見直すアプローチが注目されています。
ホワイトペーパー「IT部門のコスト削減方法を事例を交えて紹介」では、正社員採用と外部活用のコスト比較試算や、固定費を変動費化するための具体的な進め方、実際の支援事例を掲載しています。自社のコスト構造を見直す際の判断材料として、ぜひご活用ください。
まとめ:ITコスト削減の事例を自社の成長戦略につなげる
本記事で紹介した各社の事例からわかるように、成果を上げているITコスト削減は「安いツールに乗り換える」という単純な話ではありません。
クラウド移行によるリソースの最適化、RPAやAIを活用した業務プロセスの自動化、そしてIT投資の可視化による戦略的な判断など、いずれも業務の在り方そのものを見直す「構造的な変革」が成功のカギとなっています。
削減によって創出された予算と人的リソースを、企業の競争力を高めるDX推進やコア業務といった「攻めのIT」に再投資し、その好循環を生み出せるかどうかが、コスト削減を一度きりで終わらせず、成長戦略の一部にできるかどうかの分かれ目です。
自社のITコスト構造を見直し、「どこに無駄があるのか」「採用と外部活用のどちらが合理的か」を整理するための資料として、ホワイトペーパーを無料で公開しています。
正社員採用との具体的なコスト比較試算、固定費を変動費化する考え方、実際の導入事例を掲載した1冊です。自社のコスト最適化の検討にぜひお役立てください。
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