ナレッジ共有を促すITツールとは?効果的な手法と失敗を防ぐためのポイント

日々の業務では、従業員一人ひとりがさまざまな発見や学びを得ています。こうした知識やノウハウが個人的に活かされていたとしても、組織全体の知識資産となっているとは限りません。このとき重要になるのが、いかに「ナレッジ共有」を実現するかという点です。

本記事では、ナレッジ共有が重要な理由や共有しておきたいナレッジの例、効果的な共有方法についてわかりやすく解説しています。ナレッジ共有の失敗を防ぐためのポイントや、おすすめツールも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

ナレッジとは

ナレッジとは、業務を通じて従業員が習得した知識やノウハウのことです。私たちは日々の業務から大小さまざまな知見や気づきを得ています。たとえば、次のような情報や知見、ノウハウがナレッジの例として挙げられるでしょう。

【部門別ナレッジの例】

  • 情シス:社内システムの管理、IT資産の運用、問い合わせ対応で培った知見
  • 営業:トークスクリプト、成功事例、顧客対応FAQ、提案資料、失注分析など
  • 経理:仕訳ルール、業務マニュアル、チェックリスト、税務・法対応など

ノウハウとの違い

ナレッジが「知識」や「知見」を指すのに対して、ノウハウはナレッジにもとづいて行動した結果として得られる技術のことを指します。具体的には「交渉術」や「セールステクニック」のように、体験を通じて習得する技術のことです。

新たなナレッジを得た人は、それにもとづいて行動します。行動の結果として得られた成功パターンや定型プロセスがノウハウです。こうして確立されたノウハウが、さらに新たなナレッジとして蓄積されていくことになります。

形式知と暗黙知

ナレッジは「形式知」と「暗黙知」に分類できます。

  • 形式知:言語化・文書化された客観的な知識
  • 暗黙知:言語化されていない主観的な知識や感覚

つまり、暗黙知はナレッジが個人に留まっており、周囲に共有しにくい状態にあります。暗黙知をいかにして形式知へと変換するかが、ナレッジを蓄積・活用していく上で重要なポイントとなるでしょう。

なぜナレッジ共有は重要なのか

組織においてナレッジ共有が重要視されているのは、知識資産の質と量が企業としての成長を左右しかねないからです。

個々の従業員がそれぞれナレッジを蓄積している状態は、各自の知見やノウハウが組織の資産として活用されていない状態といえます。たとえば、ある従業員が異動や退職に伴って部署・チームを去った場合、当人だけが把握していたナレッジは失われてしまうでしょう。ナレッジ共有は、組織全体で知見やノウハウを蓄え、活用し、成長していけるかどうかを決定づける要因になり得るのです。

共有しておきたいナレッジの例

組織全体で共有する価値の高いナレッジには、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。3つの職種を例に挙げて見ていきましょう。

【情シス】人材育成に役立つ資料

情シス担当者に求められる知識は多岐にわたります。自社が採用しているシステムやツールに関する知識をはじめ、過去のトラブル対応例やよくある問い合わせへの回答方法など、活用すべきナレッジは膨大な量にのぼるからです。

こうした知見を「よくある問い合わせ集」などにまとめ、回答テンプレートをいつでも閲覧できる状態にしておけば、担当者の経験や熟達度によらず適切な回答を提示しやすくなります。新入社員や異動者に必要な研修・トレーニングの期間を短縮し、即戦力として現場で早期に活躍できるでしょう。            

【営業】業務上のベストプラクティス

営業活動では、一人ひとりの営業担当者が日々の商談やプレゼンを通じてさまざまな知見を蓄積し続けています。営業活動の成功事例を共有し、各自が優れた対応方法やトークを学ぶことは、部門全体のスキル向上に寄与するでしょう。

たとえば、成約に至った商談で使用した提案資料やトークスクリプト、成功要因の分析結果などは、共有しておきたいナレッジの好例といえます。特に多拠点で営業活動を展開している企業においては、拠点間のスキル差を生じさせないための方策としても有効です。                 

【経理】既存のマニュアルや手順書の記載事項

経理部門では経費精算や仕訳ルールなど、組織ごとに特有の業務プロセスが存在する場合があります。すでにドキュメントにまとめられている事項を都度質問したり、質問に答えたりするのは、聞く側・聞かれる側の双方にとって負担になりがちです。

一例として、経費精算時のルールを費目ごとにまとめ、共有することで、担当者が自己解決できる範囲が広がるでしょう。部署全体で対応力が向上し、業務効率や生産性が向上する効果が期待できます。

ナレッジ共有の効果的な手法

ナレッジ共有にはさまざまな手法があります。ここでは、特に効果が高い4つの手法を紹介しますので、自社で取り入れられそうなものを試してみてはいかがでしょうか。

社内FAQの整備

よくある質問をFAQ形式にまとめ、関係者がいつでも閲覧できる状態にする方法です。定型的な回答で解決できる事項に関しては、効果的な解決策といえます。

ただし、FAQの使い勝手によっては従業員の課題解決につながる回答を得られない可能性があります。検索のしやすさや、回答の読みやすさ・わかりやすさが求められるでしょう。社内FAQは公開後も定期的にメンテナンスを実施し、よくある質問の追加や回答内容の修正・追記を継続的に実施することが大切です。

社内Wikiの運用

ナレッジをカテゴリごとにまとめ、社内向けのWebサイトとして構築・公開する方法です。多くの情報を掲載できることはメリットですが、要点をわかりやすく示すには簡潔な文章に加え、図示などの工夫が求められます。

複数名で編集・追記できることは社内Wikiの長所であり、弱点でもあります。正確な情報が見やすく掲載されているか、類似するカテゴリが乱立していないか、といった点を定期的にチェックする必要があるでしょう。

勉強会やワークショップの開催

社内勉強会やワークショップの場を設けることは、ナレッジ共有を促す効果的な方法です。優れた事例などを当事者から直接聞けるため、深い理解につながるでしょう。また、参加者同士で意見交換やディスカッションを実施する時間を設ければ、共通理解を深める効果も期待できます。

ただし、現実的には開催頻度や参加者数が制約されることも少なくありません。小規模なチームやプロジェクトに適した施策といえます。

AIチャットボットの活用

AIチャットボットをナレッジ共有に活用する方法もあります。社内ドキュメント等を学習済みのAIがテキストベースで質問に答えることで、必要な資料を探す時間を削減できるほか、過去に作成された資料を有効活用できるからです。

ドキュメントの内容も含めてAIが参照できるツールであれば、より適切な回答を得やすいでしょう。さらに、ユーザーの利用傾向をAIが学習することで、回答精度が向上していくツールもあります。AIチャットボットを活用して、ナレッジ共有を効果的に進めてみてはいかがでしょうか。
なお、ナレッジ共有は「手法を取り入れれば共有化される」とは限りません。上記の手法を導入しても定着しない理由を把握した上で、ナレッジが更新され続ける仕組みを確立しておく必要があります。ナレッジ共有の失敗を防ぎたい事業者様向けに、実践的なポイントをまとめた資料をご用意しました。

【資料からわかること】

  • ナレッジ共有が定着しない原因
  • 更新され続ける仕組みづくりの考え方
  • 管理責任者・更新期限・更新トリガーの設計ポイント

下記のリンク先ページにて資料を無料でダウンロードできますので、ぜひご活用ください。

【WPダウンロード】社内でナレッジを共有する方法とは

ナレッジ共有の失敗を防ぐためのポイント

ナレッジ共有には、失敗しやすいパターンがいくつかあります。よくある失敗パターンを知り、あらかじめ対策を講じておくことが大切です。

共有する情報を常に最新の状態に保つ

ツールを通じて得られる情報が古かったり、現在の業務実態に即していなかったりすると、「共有ナレッジは役立たない」と思われてしまいかねません。こうした利用体験が積み重なると、せっかく導入したツールが活用されなくなってしまうおそれがあります。

提示される情報が常に最新のものになるよう、最新の状況をできるだけリアルタイムで反映させることが大切です。ナレッジと実態がずれていないか、追加や修正が必要な情報はないか、定期的にチェックする必要があるでしょう。

操作性や検索性を重視してツールを選定する

操作が複雑に感じられたり、検索しても求める情報がヒットしなかったりすることも、ナレッジ共有が進まない原因の1つです。このようなケースでは、ナレッジが蓄積される一方で活用されていない、といった状況に陥りかねません。

情シス担当者やIT担当者にとっての使いやすさと、現場の担当者の体感が異なることは決してめずらしくありません。導入するツールを選定する際には、現場の従業員にヒアリングを実施し、抵抗なく使えそうか調査しておくことをおすすめします。

共有されたナレッジを活用する文化を浸透させる

そもそも「ナレッジを共有・活用することによってメリットを得られる」といった認識が浸透していないと、積極的に活用する気運が高まらないでしょう。ナレッジ活用が業務効率化や優れた成果につながったという成功体験を積み重ねていくことが大切です。

また、「誰かに聞く前に調べる」習慣を身につけることも重要なポイントといえます。現場レベルで継続的に意識付けを行い、共有されたナレッジを積極的に活用する文化を浸透させましょう。

ナレッジ共有に役立つ「AIチャットボット」の特長

ナレッジ共有に課題を感じている事業者様には、AIと専門チームのハイブリッド支援を得られる「AIチャットボット」の活用をおすすめします。AIチャットボットの主な特長を見ていきましょう。

社内ドキュメントへ即座にアクセス

AIチャットボットは、AIチャットボットによる一次対応+必要に応じて専門チームによる有人対応によって構成されています。AIが社内ドキュメントやマニュアルを即座に参照し、利用者が求める情報を素早く提示します。これにより、よくある質問や定型的な回答で解決できる問い合わせの件数を削減する効果が期待できるでしょう。

保存したドキュメントをナレッジとして有効活用できることも大きなメリットです。これまで蓄積される一方になっていた資料を、組織の知識資産として業務に活かせます。

高い解決率を実現

AIチャットボットの高い解決率を実現していることも特長の1つです。独自の学習システムにより、ユーザーとのやり取りを通じて学習を重ねていきます。こうして得られた学習データを活用するため、やり取りを重ねるほど回答精度が高まっていくという仕組みです。

ユーザーにとって、求める回答を的確に得られた体験の積み重ねがナレッジ活用の習慣づけにつながるでしょう。ツールを導入したものの、すぐに使われなくなってしまうリスクを低減する効果が期待できます。

※お客様のデータが他社の学習に利用されることはありません。

AIによる継続的な精度改善

AIが継続的に自動学習を繰り返し、回答精度を自ら改善していくこともAIチャットボットの大きな特長です。利用傾向を踏まえて回答が改善されていくため、運用コストを抑えられます。

回答精度が継続的に改善されることは、ツールの管理者・利用者の双方にとってメリットといえます。学習データのメンテナンスに要する手間が軽減されることに加え、利用者はより良いサポート体験を得られるからです。ナレッジ共有の仕組みを構築するにあたって、運用コストやメンテナンスの工数が気になっている事業者様は、AIチャットボットの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

「AIチャットボット」のお問い合わせはこちら

ナレッジ共有を促す仕組みを取り入れて組織力向上を図ろう  

ナレッジ共有は、個々の従業員が蓄えてきた知見やノウハウを組織の知識資産として活用するための取り組みです。ナレッジ共有を実現する手法はいくつかありますが、運用コストやメンテナンスの工数も考慮した上で導入するツールを選定する必要があるでしょう。

ナレッジ共有を自社で進める際に迷いやすいポイントを整理した資料をご用意しました。ナレッジ共有を形骸化させないための考え方をはじめ、実用的な管理リストを紹介しております。

【資料サマリー】

  • ナレッジ共有が進みにくい「よくある状態」
  • ナレッジが機能する条件
  • ナレッジ管理のコツ
  • 継続的にナレッジを更新するための仕組みとは
  • 【付録】ナレッジ共有を進めるために用意したい「管理リスト」

資料は無料でダウンロードできますので、ぜひご活用ください。

【WPダウンロード】社内でナレッジを共有する方法とは

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